環境省は生物多様性を「動植物から微生物に至るまでのあらゆる生き物の個性とつながり」と表現している。開発や乱獲、里山の放棄、外来種の持ち込みなど、人間活動が生物多様性に与える影響は大きい。さらに、多大な影響を及ぼすのが地球温暖化だ。環境問題で、地球温暖化対策はすでに市民権を得ているが、生物多様性の問題は十分に浸透していない。国内では、2007年11月に「第3次生物多様性国家戦略」が策定され、08年6月には「生物多様性基本法」が施行された。
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同法第25条では、生物多様性に影響を及ぼす恐れのある事業は、計画立案から事業実施の各段階において、影響を調査・予測・評価し、必要な措置を講じることと定めている。また、生物多様性は地域ごとに特性が異なるため、地方自治体に地方版戦略の策定を求めている。すでに地方版戦略を策定している自治体もある。千葉県は社会資本整備を含め、あらゆる施策の立案と実施に生物多様性の視点を盛り込む方針を打ち出した。土木・建築工事などを手がける建設産業の役割は大きく、評価手法の開発や社内体制の整備などを積極的に推進しているゼネコンもある。同時に、公共調達の技術課題に位置づけられるケースも増えている。生物多様性は、企業にとって社会的責任のテーマだけでなく、営業に不可欠な要素の1つになりつつある。