日銀は同年7月には誘導目標金利である無担保コール翌日物金利をゼロに抑えるゼ口金利政策を解除して、誘導目標をO・25%に引き上げた。07年2月には誘導目標をO・5%にまで引き上げた。日銀の狙いは金利を正常な水準に戻すとともに、地価の高騰を牽制することにあった。金融庁、日銀が地価の動きに過敏に反応するのは、1980年代のバブル期の対応に反省があるからだ。80年代に郵政省は企融機関に投機的土地取引に対する融資の自粛を求め、日銀も89年から金利の引き上げを始めたが、バブルは膨張を続けた。
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90年の不動産など3業種に対する融資の総量規制と、同年8月の日銀による大幅利上げで、バブルは急激に崩壊し、その後の長期の資産デフレと金融危機につながった。同じ過ちを繰り返すわけにはいかないという金融当局の思いは、強かった。ただ、地価の状況はバブル期とは違っていた。バブル期には全国で地価が上がった。2006年は、銀座の表通りや東京駅前といった一等地ではバブル期の高値を抜くような不動産取引も散見された。しかし都道府県レベルで地価が上昇したのは東京都だけにとどまっていた。